別れてから1年経っても、
3年という月日の記憶はなかなか消えてくれなくて、
どこへ行っても、どの景色を見ても、彼女の姿が浮かんでいた。
それがただの「記憶」として蘇って来るのか、
それとも「未練」なのかは分からなかった。
でも、他の女性を見てもついつい別れた彼女と比べてしまっている自分に
気付いたとき、これは未練なんだと思うしかなかった。
いつまでもみっともないと言われるかもしれないけど、
自分としてはどうしようもなくて、けっこう辛かった。
こんなことじゃ、もう新しい恋なんてできないんじゃないかと思ったりして。
ちょうどそんな頃だった。
少し不安げにリハビリ室に現れた女性は、
小柄で、何よりも大きくてきれいな目がとても印象的だった。
年下、保育士。カルテからの情報だ。
挨拶をして、電気治療を行うための簡単な説明をする。
仕事柄もあってか、話してみるととても社交的だった。
いい人そうだな、単純にそう思った。
それからほぼ毎日のように通うようになった彼女は、
他のスタッフからの評判も良く、冗談混じりに、
「ああいう女性だったら、べっこめ君と一緒になって欲しいな。」
なんて言われたりして。
ほっといてくれよ、と思いつつも、
それ以来、何となく彼女を意識してしまうようになっていた。
リハ室に入って来て目が合うと、少し微笑みながら会釈をする彼女。
電気をセットする間のわずかな時間に交わす、たった一言や二言の会話が、
いつしか一日の楽しみな時間になっていた。
ひょっとして、これは恋の始まりなのかもしれない…。
コメント
不定期更新ですがよろしくお願いします☆
私も最近、「予感」ありました♪
あまり恋話は書かれないべっこめさんなので
思わずコメントしてしましました。
応援しています★
大歓迎です、ありがとうございます♪
不定期っぷりなら負けませんよ。
エンジェルさんとは、ちょっと境遇が似てるかもしれませんね? 自分も遠回りして今の仕事に就いてます。
その「予感」、良い方向に向かうといいですね!
日記の内容は酷いですが、よろしくお願いします。
◆ななおさん
コメントありがとうございます。
いつもふざけてばかりいるので、たまには気分転換に(笑)
さて、今後の展開や如何に?!